2014年7月29日火曜日

空の鍵の一年が始まる!

2014/07/28 月曜日

 Jormurdunへの遠征はほぼ終わろうとしている。それは同時にデーモンの一年 / Year of the Demonも終わるということだ。しかし、Pathfinder Societyは掘り出し物の発見の端初に付き、我々を空の鍵の一年 / Year of the Sky Keyへと押し出した。シーズンが変わり、多くの派閥は記にの興味を拡張することから更新された目標を持つ独立した存在へと変化を確定させつつある。シーズン6に向けた各派閥の目標の概要は以下に掲載のとおり。掲示板にある各派閥の長が記した手紙の全文へのリンクもつけておいた。

闇の公文書 / Dark Archive:グランド・ロッジ / Grand Lodgeが持つ闇の公文書の評判を確立し、派閥の学芸員を訓練できる熟達した指導者を探し出せ。
交換 / The Exchange:交易路を発展させ、西のガーランド人 / Garundとつながりを持て。
グランド・ロッジ:大ムワンギ / Mwangi Expanseの最近の発展を追求せよ。
自由の刃 / Liberty's Edge:目にしたなら腐敗と圧政に立ち向かえ。
スカラベの賢者 / Scarab Sages:宝石の賢者ら / Jeweled Sagesの聖地を探索し、支配者の失われた聖物を探し出せ。
銀の十字軍 / Silver Crusade:犯罪者を償わせ、病人を看護し、メンデヴの十字軍 / Mendevian crusadeの後遺症に対処する平和軍として振る舞え。
王宮 / Sovereign Court:内海地域 / Inner Sea regionを股にかけ、貴族との連合を締結せよ。
 デーモンの一年に参加して(そしてフィードバックを返して)くれて、ありがとう。Pathfinder Society Organized Playは成長と繁栄を続け、今年は最高のものとなるだろう。いつものように、探索し、報告し、協力せよ!
John Compton and Mike Brock
Developer and Global Organized Play Coordinator
Year of the Sky Key Begins!
元記事:http://paizo.com/paizo/blog/v5748dyo5lgc7?Year-of-the-Sky-Key-Begins

2014年7月18日金曜日

Advanced Class Guide Preview:スカルド

2014/07/08 火曜日

Illustration by Ramon Puasa Jr
偉大な成果を上げるために勝鬨と怒りの声を上げる粗野な戦士は仲間を鼓舞する。彼らは尊敬を集める伝説と、血煙る輝かしい過去という来歴を持つ。Advanced Class Guideの登場前でさえ、たいてい異なる形ではあるものの、スカルド / skaldは我々の空想の中に密かに存在していた。マルチクラス・キャラクター然り、アーキタイプ然り。しかしスカルドの怒りと力を正確に捉えることのできたクラスは、今までいなかった。スカルドはゴラリオンにうまく適合した。つまり、ウルフェン / Ulfenだ。そこはスカルドと呼ばれる言語を持ち、恐怖と力を兼ね備えた戦場の指導者をどこでも見ることができる文化がたくさんある。そこでは古典的なバードであるレム / Lem(訳注:バードを象徴する公式キャラクター)ではなく、もっと手を入れてやって置き換える必要があった。



 だから最初のプレイテスト版は、みんなに(私も!)スカルドをゲームで試してもらうために公開した。最初からすぐ、スカルドはバード呪文を発動することができ、使いたい武器はなんでも使え、仲間にバーバリアンの激怒を想起することができる。さらにスカルドの激怒パワーで仲間を強化することもできるのだ。パーティ全体を見ると、共有の頭脳を通すことで、魂のトーテムに囲まれ爪をはやして敵に飛びかかる。プレイテストが始まった!しかしすぐに、プレイテストの参加者はみな、同じ問題に突き当たり始めた――終了後に疲労状態になるというリスクを甘んじて受けるような激怒の利益を求めるキャラクターの数はほとんどいなかったのだ。特に、バードが持つ多数の利益と比較すると…。呪文の使い手であるのに呪文を使えなくなり、激怒に染められた血の海への誘いを拒むのだった。弓を使うと増加した【筋力】には適切な弓が必要で、疲労状態に慣れば-3のペナルティが付くのは恐ろしい。だから彼らもすぐに結論を出した。

 だからスカルドは溶鉱炉に戻り、自分の伝説を悲しげに歌いながら新しい道具で自分を鍛えはじめた。彼は激怒を放つための素晴らしい新手法を手に、プレイテストの第2ラウンドに赴いた。今のパーティ・メンバーはラウンドごとに激怒を想起することができる。激怒を呼ぶ歌の中にとどまり続ける必要もなく、激怒が終わった後に疲労状態になる恐怖もない。突然、怒りを呼ぶサイレンの呼び出しが過剰になり、しばらく始原の本能で覆い尽くすスカルドの申し出を受け入れる弓兵(そして時折激怒パワーの利益を得たい主要な呪文の使い手さえも)の物語が登場した。でも今では、様々なスカルドによるフィードバックとスカルドの歌の選択を問いただすことで、プレイテストの参加者が更に鍛えてくれた。

 そして最終版が登場! 芸能と技能を手に、今まで以上に多様性に富んだ存在となった。新曲3つを選択肢に加えた。中でも14レベルの戦死者の歌 / song of the fallenは最もメタルな曲だ。御存知の通り、支援型キャラクターになる際に面倒なのは、時々仲間を殺すことにした悪人がいると、実際誰も支援できないということだ。仲間の死であまりに迷惑をしばしば被るものだから、スカルドは回避策を手にした。激怒の歌による純粋な怒りで力を与えるのだ。この歌は任意の数の仲間に影響をおよぼすことができ、対象は死ぬことのないエインヘリアル(訳注:北欧神話の戦死した勇者の魂)として生き続けることができるが、呪芸ラウンド数をおどろくほど早く消費してしまう(効果を及ぼしている仲間の数に等しい呪芸ラウンド数を消費する)。それらの仲間はよろめき状態だから、本来の力全てを出すことはできない――でもね、ボーンヤード / Boneyard(訳注:ゴラリオン世界でいう死後の世界)の行列に並ぶのを待つよりも、死にゆく時間の使い方としてはずっとマシさ!

 でもそれがスカルドのドラム・ソロの終わりじゃ無い! 君のキャラクターではなくリノーム / linnormが死の呪いを持つのは公平ではないと思ったことはないだろうか。つまりこのキャラクターを構築するには多くの時間がかかる。このような忌まわしいNPCはキック・アスIII世を殺して苦痛を味合わせるのにふさわしい。新しいスカルドの激怒パワー(激怒パワーを持つものは皆選択可能)を手に、きみは的に忌まわしい死の呪いを及ぼすことができる。

 さらにアーキタイプもいる。定められし英雄 / fated championは運命を捻る力と超常的な洞察力を持ち、起きるかもしれないことに対する恐怖もなく将来を見据える。喇叭の御使 / herald of the hornは管楽器と秘術の絆(イラストによると、その肉体とほぼ同じ大きさの管楽器も持てる)をつなぐ。気の利いた代称法というわけではない。he blows that sucker and crazy things happen! 呪文戦士 / spell warriorは激怒を頭ではなく武器に送り、その呪文は呪文の使い手の敵と戦う武器となる。トーテムのスカルド / totemic skaldは自分と仲間にトーテムの動物が保つ力を放つ。バーサーカーに「熊」を送りたいって? こいつならできる!

 要点をまとめよう。バードが神話のオルフェウス / Orpheusの物語で語られる古典的な巨匠ならば、スカルドは北欧神話のブラギ / Bragiのような振る舞いを持つ詩で語られるメタルな従兄弟だ。努力を侮辱するものの首を落としに近づいていく。君がそのようなものをいつまでも待ち続けていたなら、本書を手に取って49ページにすぐに駆け込み、内なる勝利に雄叫びをあげよう。すべての栄光の中でスカルドが宴を開くだろう。

Mark Seifter
Designer
Advanced Class Guide Preview: Skald
元記事:http://paizo.com/paizo/blog/v5748dyo5lga7?Advanced-Class-Guide-Preview-Skald
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ラッパデカイって!

勢いて突っ込む程にでかいんですが、やっぱり殴打武器として使うのかしら、でかいと強いものね(多分違う)

2014年7月10日木曜日

Meet the Iconics:エノラ

2014/07/03 木曜日


 Illustration by Wayne Reynolds
今日は引き続き、Advanced Class Guideから新しい象徴キャラクター(訳注:iconic character、クラスを象徴する公式キャラクター)、アーケイニスト / arcanistのエノラ / Enoraを紹介しよう。エノラはまだ告知されていない2015年2月にリリース予定のPathfinder Adventure Card Gameセットでプレイアブル・キャラクターとなる予定だ。

 多くのハーフリング同様、エノラも好奇心と幸運という縁のない組み合わせにいつも操られてきた。彼女の両親はいずれもマナケット / Manaketの最高秘術機関であるオクラリウム / Occulariumの教授で、唯一の娘が楽観主義と意志の強さだけで太刀打ちできる知識の渇望がいや増すように仕向けた。両親自身が魔法の達人であるからかもしれないが、エノラは魔法がその内側でどのように働くかを生まれながらに理解していたので、入念な調査技術と直感を組み合わせることですぐに自分のクラスの頂点に立った。

 成年に達すると、エノラはほぼ100人もの応募者の頂点に立った。その地位はオクラリウムで最も価値ある魔法の財宝(古代のジストゥカ国 / Jistka Imperiumのもの)を調査するという、誰もが望む政治的地位である。エノラはこの任務に自分の好奇心ややる気、魔法の見識がぴったり合うものだと気付く。しかしジストゥカの神具でも最も難解で不可解なものとはいえ、何年もの研究を通せばエノラには不十分だった。オクラリウムの図書館にいる数えられない時間が、彼女の制御できない旅行熱を呼び起こした。

 暴かれてない伝承に自分の能力を費やす自分の仕事に、彼女は限界を感じていた。そしてジストゥカにあるもの以上のアーティファクトを学びたいと望むようになっていった。次第に募る不満と闘うため、エノラは休暇を取り、他の古代魔法帝国の調査を計画した。彼女の望みは叶い、オクラリウムの仕事を続けるために戻る前に、自分ができることを学ぶために1年を費やした。

 エノラの目的地はリージェン / Lirgenの遺跡――ほんの100年前にアベンデゴの目 / Eye of Abendegoに完全に取り込まれた2つの国の一方だ。ここで彼女は、この地にあった卓越した占星術の最近失われた情報を探したいと考えたのだ。ラハドウム / Rahadoumの海岸沿いに南に向かう旅程は特に何事も無かったが、水没した地 / Sodden Landsの荒く厳しい沼と、彼女をあまり歓迎しない沼の住人は、エノラにただ生き残るためだけに魔法の技術を使わせるに十分なものだった。このたびの間に感じた冒険の興奮はこのハーフリングをわしづかみにした。彼女はオクラリウムの秘術図書館が、彼女が復帰したことでどれだけ変わるのだろうかと、この長期休暇の最初の一週間で考えたのだった。

 しかし彼女は魔法の神ネシス / Nethys――信仰することは彼女の故郷では禁じられていた――を奉じる半ば水に沈んだ寺院を発見した。それはエノラの人生をまさに新しい道に誘ったと言える。暗く崩れかかった聖域の中で、エノラは彼女が今まで見た何とも似ていない魔法のオーラを放つ額石をはずした。それこそ、オクラリウムで彼女の管理下にあった最も強力なジストゥカのアーティファクトが放つものよりも強力なものだった。手を秘文に添え生来の秘術能力を込めながら、エノラはアーティファクトを通して伝わってくる魔法エネルギーの綴れ織りに触れた。それは理解が進むにつれて、ゆっくりとほどけていった。

 すぐに、彼女の心は魔法の啓示、彼女のと法もない夢を超える知識、魔法の発見によるずっと広い世界観に満たされた。彼女が今まで想像していた以上に探索の進んだものだ。彼女は手を引きはがした。精神を圧倒される恐怖についての衝撃の多さと同時に、エノラはラハドウムにある厳重に護られた図書館と研究所の潜在力について新しく理解した。ネシスと他の魔法の神を拒絶する自分に気付いた時に彼女を圧倒した怒りと悲しみが組み合わさり、彼女はいつも熱望していた知識を獲得しようという想いを隠してしまった。単に彼女の国が避けてきた神格に奉納される図書館にあったからと言って、マナケットと詳細な情報が彼女の手を離れて残っていることを知っている政府の地位に、彼女はどうやって戻ることができるというのだろうか?

 エノラは自分の選択肢を評価する時間として大ムワンギ / Mwangi Expanseを西に旅し、この地域にたくさんあるアルカディア海 / Arcadian Oceanへ注ぐ川の1つの下流域に通路を見つけた。調査のための一年はすぐに終わりへと向かい、彼女は次に行く場所を決めねばならなくなった。ついに、彼女はオクラリウムで彼女の仕事を見てくれていた執政官に手紙を書き、調査機関を延長してくれるように頼んだ。その時彼女はソシス / Sothisへ向かう船に乗っていた。そこにはネシスの最大の寺院の一つがあることを彼女は知っていた。

 エノラは自分が知っている生活の安寧ではなく、知識の探求を選んだ。今や彼女は2つの世界の境界で生活している。彼女はオクラリウムにおけるいい立場を維持するため、継続的に注意深く手紙をしたためている。そうしておけば彼女は無数にある魔法的支援や大学からの支援を受け続けることができる。しかし彼女は新たに芽生えた神の力への尊敬が自分の頭に罰を与えるのではないかと、故郷に帰る事を恐れている。今、内なる魔法の働きをより良く理解する方法と現在最高の大魔術師でさえ凌駕する魔法を持つ滅んだ帝国の秘密を求めて、エノラは内海地域 / Inner Seaを旅している。利用できるものは何でも、元来彼らが信心深いかそうでないかにかかわらず利用ながら。

 エノラは知識の探求に極度に傾倒しているが、共通の目的を達成するために他人とともに行動しないというわけではない。彼女はほとんどのことに自発的に行動し楽観的だ。しかし彼女はいずれマナケットに戻り、ネシスの信者として追放される事になる衝突について深い心配を抱えている。彼女はどこから来たかを多く語らない。しかしある日彼女の旅がラハドウムに立ち返ることを彼女は知っている。彼女は自分の秘密を抱えたままでいるのは難しいだろう。

Mark Moreland
Developer
Meet the Iconics: Enora
元記事:
http://paizo.com/paizo/blog/v5748dyo5lg97?Meet-the-Iconics-Enora
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 ハーフリングの秘術士で、大組織の研究者か~
 好奇心を研究に活かすというのはいい設定だなぁ

2014年7月3日木曜日

Advanced Class Guide Preview: アーケイニスト

2014/07/01 火曜日

 Illustration by Subroto Bhaumik

  アーケイニスト / arcanistはAdvanced Class Guideでデザインするのが比較的難しかったクラスの一つだ。最初にアイデアがまとまった時にはほぼ完全にシステムに基づいたものだった。ウィザードのように呪文を準備できるが、ソーサラーのように発動することのできる秘術呪文の使い手。このアイデアは面白いものだったが、プレイテストの第一ラウンドで世に出した時、困難な点がはっきりとした。アーケイニストって、何だ?

 プレイテストが進むと、この問題はさらにずっとはっきりとしていった。このクラスは面白い基本システムを持つが、このアイデアを支援する物語上の仕掛やシステムが必要だった。振り出しに戻る必要があるのは明らかだった。勉強を通して秘術呪文を使うのがウィザード、血から力を引き出して魔法を操るのがソーサラー。アーケイニストはこの2つの間で落とし所を見つける必要があった。


 最終的に、アーケイニストは秘術呪文の根源的な力を操る存在とした。勉強と生得を組み合わせ、望むままに呪文を分解し形を変える。アーケイニストが魔法の制約をぶち壊す偉業を成し遂げるために使用される、秘術の貯留 / arcane reservoirという概念を組み合わせることで、このクラスは本当にまとまった形でスタートした。プレイテストの第二案では、正しい道の上にいることが分かった。ほとんどのプレイテストをしてくれた人はパワー・バランスに関心があったが、このゲームにおいてこのクラスに居場所を与えられる形に変更されたという全体のコンセンサスを得られた。

 このクラスの最終版はプレイテスト2回めのものに非常に似ている。しかし大きな変更は秘術の偉業 / arcane exploits(エネルギー・ダメージを与える全ての偉業は強化された)。これらの能力はアーケイニストを独自のものにしてくれるし、最終版ではこのクラス用として大量に投下している。このクラスで構築できるキャラクターの種類が非常に多様なものになっているよ。ちょっと見てみよう!

エネルギーの盾(超常)/ Energy Shield:アーケイニストは標準アクションとして秘術の貯留を1ポイント消費することで、エネルギー・ダメージから自分を守ることができる。アーケイニストはエネルギー種別を1つ選択し、アーケイニスト・レベル毎に1分間、そのエネルギー種別に対する抵抗10を得る。この防護はアーケイニスト・レベル5毎に5ずつ増加する(最大で20レベル時の30まで)。

速学(変則)/ Quick Study:アーケイニストは秘術の貯留を1ポイント消費することで、準備している呪文に呪文を再度準備することができる。この能力を使用するのは機会攻撃を誘発する全ラウンド・アクションである。アーケイニストがこの能力を使用する際、呪文書を参照することができなければならない。準備された呪文は、置き換えた呪文と同じレベルのものでなければならない。

 加えて、このクラスにいくつか選りすぐれた偉業を追加した。高レベルのアーケイニストにとっては強力な道具となるだろう。

苦悩の知識(超常)/ Suffering Knowledge:アーケイニストは効果から苦しめられることで呪文発動の仕方を学ぶことができる。敵によって発動された呪文に対するセーヴィング・スローに失敗した際、アーケイニストは割り込みアクションとして秘術の貯留を1ポイント消費することで、一時的にその呪文を獲得することができる。アーケイニストはその日に準備していた呪文であるかのように、この呪文を自身の呪文スロットを使用して発動することができる。この呪文はウィザード/ソーサラー呪文リストに無ければならず、アーケイニストが発動できるレベルのものでなければならない。この呪文を発動する能力は、アーケイニストの【魅力】修正値(最低1)に等しいラウンドだけ持続する。

 もちろん、Advanced Class Guideにはアーケイニストに使用できる面白い新アーキタイプもいくつか掲載されている。刃の術士 / blade adeptは魔法の武器を手に、秘術の貯留ではなくメイガスの秘奥 / magus arcanaを限定的に選択することができる。秘術の貯留で変成術呪文の力を強化することのできる、茶毛の変成術士 / brown-fur transmuterだってプレイできる。魔力の泉 / eldritch fontは通常より多くの呪文スロットを得ることができるが、1日に準備できる呪文の数が少なくなる。元素の達人 / elemental masterは元素1つのみにその力を注力させるが故に、より大きな効果を及ぼすことができる。アーケイニスト用のアーキタイプは他にもいくつかあるけど、もう一つ言っておきたいものがあるんだ。白魔道士 / white mageは秘術の貯留のポイントを消費することで、呪文スロットでキュア呪文を発動することができる。高レベルになると、ブレス・オヴ・ライフまで発動できるようになる。

 今週の紹介はここで切り上げるとしよう。来週は武勇と怒りの歌、お見逃しなく!

Jason Bulmahn
Lead Designer
Advanced Class Guide Preview: Arcanist
元記事:
http://paizo.com/paizo/blog/v5748dyo5lg93?Advanced-Class-Guide-Preview-Arcanist
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 アーケイニストのご紹介

 エネルギーそのものから力を引き出すっていうと、最強の術者みたいな雰囲気で面白いですね
 アーキタイプ以前にかなり手が入れられそうなクラスなので、最終調整がどうなってるか楽しみですね

 ちなみにイラストはオカルティストらしいです
 蛇を使える位は分かる

2014年7月1日火曜日

Meet the Iconics: クロウ

2014/06/26 木曜日



 Illustration by Wayne Reynolds
今日紹介するのはAdvanced Class Guideの新しい象徴キャラクター(訳注:iconic character、クラスを象徴する公式キャラクター)は、ブラッドレイジャーのクロウ。自分でブラッドレイジャーのキャラクターを作成する詳細なルールは8月発売のAdvanced Class Guideの登場を待たないといけないけれど、クロウは今年のFree RPG Dayシナリオ、Pathfinder Module; Risen from the Sandsでも登場する。クロウはまだ告知されていない、2015年2月発売のPathfinder Adventure Card Gameセットでもプレイ可能なキャラクターになる予定だ。

 クロウは初めての馬集めに出発するのを待っていた時に、5週間に渡り毎晩同じ夢を見た。それは全く同じように始まり同じように終わった。そのたびに嵐がやってきた。それは雷鳴を鳴らしながら峡谷を南へと抜けていった。そのたびに体はぐちゃぐちゃに踏み潰されて、汗びっしょりで目覚めるのだ。

 毎晩のことだ。

 クロウは燃えるような秋の夕暮れ、ストーヴァル平原 / Storval Plateauで雷雨の降りすさぶ中、吉兆の印の元で生まれた。部族のシャーマンに不確かな予言を告げられた後、彼がいつか目を見張るほどの力を持つだろうという予言を除いては、この聖なるものはこの新生児に予言することを望まなかった。

 若い頃からクロウは最高の馬主として修行し、いつの日か彼は優れた訓練士になることが誰の目にも明らかとなった。彼は父と母からだけでなく、叔父叔母からも学び、さらに動物を愛するシュリーキリィ=クァ(訳注:ショアンティの部族の1つ、動物との強い共感を持つ)からも教えを得た。彼の家族は馬の扱いを心得ていた。彼らは素晴らしい馬をスクラ=クァ(訳注:ショアンティの部族の1つ、内向的で熱と炎の扱いに長ける)のバーンライダー / burn-riderに多く提供したことさえあった。この家族の勇敢な馬を手に入れるべく、何マイルもの距離を超えて彼らを探すべく異邦人が訪れた。

 クロウの父は野生の馬を捕らえ止める技術でストーヴァル平原中にその名を知られていた。また母は彼女自身の子供であるかのように自然の顔を読み取ることができた。クロウの両親は共に馬を訓練し、その生活に満足していた。しかしその息子は次第に手に負えなくなっていった。

 若い頃、クロウはどのように始まったのか思い出せない喧嘩が原因でしばらく戦った。彼はからかわれると心がざわめくのだ。耳に血のざわめきが聞こえ、最後には彼がそれを呼び起こす。部族の人々はこの少年を警戒するようになった。あまりにも諍いの類いが多かったために、彼の母は何故そんなに起こるのか問いただし始めた。クロウは思い出せないと再び主張した。彼がそれぞれの戦いの前に最後に聞いたのは、今まさに起きようとする嵐だった。

 さらに大きな体格に育つと、クロウはショアンティの伝統的な戦い方を学んだ。彼は祖先の武器の扱いを教わり、人々とその生活を守る方法も学んだ。クロウはカタールを学び、アースブレイカーに熟達し、母から受け継いだ魔法の術と自然世界について勉強した。ごく稀に起きる記憶の断絶によって、彼は指導の最中に年長者に挑み、挑まれた。部族の中には単に彼の不作法の言い訳なのだと考えるものもいたし、多くのものはその噴出する暴力のことで、彼の両親を非難した。

 クロウは長い外出にはまだ若すぎると考えていたが、彼の父は息子に自制心を教えることになるだろうと、息子を初めての馬集めに向かわせることにした。群れは数週間の内に渓谷で一箇所に集まるだろう。クロウの父はもう何体か馬を集めることができればいいと考えていた。何より珍重されるのは、ブライト・スター / Bright Star――過去5年の内に彼の手から逃れ続けてきた雄馬――の子馬だ。1~2頭でも子馬を集めることができれば、家族の財産の大きな蓄えとなるだろう。

 クロウ、父、他に7人の男女が部族から離れ、三日間移動した。馬は予測できる獣だ。そしてショアンティは群れが高地で移動する場所を知っている。群れは焼けつく大地を分断する川が乾燥して平らになるまでに、渓谷を走り抜ける。群れがやってきた時に、狩人がロープと輪縄の準備をしておく。

 クロウの忍耐を試すため、父はこの若者を渓谷の入り口の前に送った。彼は少年に待機し、渓谷をこだまする蹄と鼻息の音を聞くよう伝えた。彼が自ら御することのできる馬に輪を投げるよう伝えた。クロウがこの仕事に集中し、嵐の破壊の音を聞くよう頼んだ。

 クロウは平らな暗褐色の岩の上でかがむと、恐怖に震えた。彼の耳に聞こえるのは遥か遠くにある嵐の音のみだった。低いうなり声が耳の中をつんざいた。彼は聞こえたものが自分の恐怖であり、自分の怒りであると悟った。これが渓谷だった。これが彼の死んだ夜だった。何故ここから立ち去ることができないのだろう? ただ逃げればいいだけなのに?

 伝統だった。

 彼の耳の中で響く音が変化した。それはもはや彼の中だけのものでない。雷鳴は渓谷中に響き渡っていた。群れは近づいてきていた。クロウは空を見た。黒々としたくもが南から生じ、沈もうとする太陽を覆ってしまう。誰かが誰かに叫び、輪縄を手に位置についた。何百もの馬が渓谷を埋めた時、クロウは慌てて指定された場所へと這い進んだ。蹄が地面を打ち鳴らす音は、渓谷の岩壁に激しく響き渡った。

 嵐が来た。雷鳴が渓谷中に轟き激しい音を立てる。稲妻は白い閃光で赤茶けた岩壁を照らした。

 嵐が過ぎ去った後、クロウは目を覚ました。従兄弟が腰の上に座り、顔を叩いていた。彼が周りに引き起こした凶行のために彼は非難された。何体もの馬が死体となって倒れ、狩団の半分が川底に打ちのめされて倒れていた。彼らは言う。クロウのせいだ、嵐など来なかった。クロウが全てをやったのだと。

 血に濡れ、混乱し、不名誉に晒されること確実となったクロウは、夜に出会った。夜明けはクロウの新しい人生――伝統という重荷のない人生、恐怖のない人生――の始まりとなった。

Adam Daigle
Developer
Meet the Iconics: Crowe
元記事:
http://paizo.com/paizo/blog/v5748dyo5lg8h?Meet-the-Iconics-Crowe
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 ブラッドレイジャーの象徴キャラクター登場
 血に翻弄され、それを受け入れていくのは、ブラッドレイジャーのロールプレイの一つとして格好いいですね!